第218章 何度も正体がバレた気がする

いきなり彼女の名前を呼ぶの、やめてくれない?

何度も正体がバレたと思って、心臓が縮むんだから。

水島三久は小さく息を吐き、そっと彼の耳元へ顔を寄せた。囁く声は甘く、なだめるように。

「天野さん、いい子。お口を開けて、お薬飲もうね」

けれど天野真司は、特に反応らしい反応を示さない。相変わらず頑なに唇を結び、開けようとしなかった。

……他の呼び方じゃないと駄目?

水島三久は唇をきゅっと結び、試すように呼んでみる。

「……真司?」

ベッドの上の男が、ぴくりと止まった。だがすぐにまた身をよじり、抵抗する。

――当たりだ。

水島三久は確信すると、今度は天野真司の頭を抱き込むようにし...

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