第88章 絶対に役に立つ

「ほんと?!」

電話の向こうの流奈が、ぱっと息を吹き返したみたいに声を弾ませた。抑えきれない興奮が、そのまま受話口から伝わってくる。

けれど、さっき水島三久から言い渡されていた任務を思い出したのか、勢いはすぐにしぼんだ。

「……まさか、またどこかで変装して、こそこそ物を買うやつ?」

おそるおそる、遠慮がちな声。

そんなの、退屈で面倒でしかない。だったら休憩室で、あの天野景を片づけてるほうが百倍マシだ。

水島三久は口元だけで笑った。

「安心して。絶対、あんたの好きなやつ……」

「……」

ぷつり。電話の向こうが静かになる。

黙り込んだ流奈をよそに、水島三久はそのまま言葉を続け...

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