第98章 前に教えたじゃないか?

天野真司は湯呑みを指でつまみ、ゆっくりと一口すすってから、静かに置いた。

「どう罰を受けるか……前に教えただろ? ん?」

声はふわりと軽い。抑揚もほとんどない。

なのに、水島三久には――そこに、愉しげな色が混じっているのが分かった。

訝しげに眉を上げた、その瞬間。

ちょうど、天野真司の口元から引っ込む笑みの名残が目に入る。

ああ、そういうこと。

怒ってるんじゃない。わざと、からかってる。

水島三久は目を細めた。反抗心の強い、意地の悪い部分がむくむくと顔を出す。

彼の膝の上からゆっくりと身を退かし、今度は隣に立って、わざとらしくもじもじしてみせた。

「天野さん、本気ですか?...

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