第33章

「社長、この件は……私にお任せください!」専務が早速へつらいながら歩み寄ってきた。このような些細な問題で社長を煩わせるわけにはいかない。何より重要なのは、社長が一度出て行動すれば、彼らは次々と失脚することになるだろう。

専務の呼びかけを、皆ははっきりと聞き取った。彼が堀川さんだったのだ!その瞬間、全員の視線が一変した。

「上野インターナショナルはZL株式会社の所有で、ZL株式会社の社長が堀川さん、彼が堀川さん?」

「堀川さん?ああ!興奮する!まさか堀川さんにお会いできるなんて!」

「早く、早く、私をつねって、夢を見てるんじゃないかしら、堀川社長にお会いできるなんて!」

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