第118章 苦しい説得も無駄

鳴瀬正樹は眉をひそめ、神谷承吾を見た。

「医者として、それに友人として言うけどな。そんな飲み方はやめておけ。アルコールは発がん性がある。そんなふうに浴びるように飲んでたら、寿命を縮めるぞ」

神谷承吾はちらりと彼を一瞥しただけで、返事の代わりにグラスをあおり、また一杯飲み干した。

「で、今度は何だよ」

鳴瀬正樹はあきれ半分で肩をすくめる。

「また須藤彩夏とケンカでもしたのか?」

神谷承吾はゆっくり顔を上げた。目の奥は赤く充血している。

「……須藤彩夏が、藤原征士の会社に入った」

吐き捨てるような声だった。

「藤原ジュエリーに入社して、あいつの部下になったんだ」

「なんだ、そ...

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