第13章 あのネックレス

涙で視界がにじんだ。泣きたくない。強く瞬きをして押し戻そうとするのに、涙は切れた糸の珠みたいにぽろぽろと落ちてくる。

「覚えてる? 子どものころ……お父さんが亡くなってすぐ、私たち家から追い出されて、所持金なんて1円もなくてさ」

「夜は寒くて、お腹も空いて……橋の下に身を隠してた。清美、あなたは私を抱きしめて言ったよね。『お姉ちゃん、怖がらないで。清美が大きくなったら、いっぱいお金を稼いで、大きなおうちと、きれいなワンピース買ってあげる』って」

「今ね、お姉ちゃん、きれいな服……たくさん持ってるよ。知ってる? 理恵さんも目を覚ましたの。まだ体はつらそうだけど、もう峠は越えたって」

「...

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