第62章 彼女を救えるかどうか

「何言ってるんだ、お前」

鳴瀬正樹は話を聞き終えると、きょとんとした顔をしたあと、呆れたように口を開いた。

「お前、いつからそんなの信じるようになったんだよ」

「それとも本気で、うちの母親に頼んで、どっかの先生でも紹介してもらいたいわけか?」

神谷承吾は首を横に振り、それ以上は何も言わなかった。

自分でも、なぜあんなことを訊いたのかわからない。

夢の光景があまりにも生々しすぎたせいか。

それとも、目が覚めてからもなかなか消えない動悸が、あまりに不快だったせいか。

あの夢は、ただの夢ではない気がしてならなかった。

とりわけ、あの夜に須藤彩夏と話してからというもの、胸の奥にひっ...

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