第66章 しっかり覚えておけ

菅野詩音が連れて行かれたのは、ある意味当然だった。

警察署に着いてしばらくしてから、ようやく自分の置かれた状況を理解したのか、詩音は姉に電話をかけたいと言い出した。

それ自体は正当な申し出だ。警察も拒みはしなかった。ただし、通話の際は警察官が立ち会うことを条件にした。

電話がつながった瞬間、菅野詩音の泣きじゃくる声が飛び出す。

「お姉ちゃん! 助けて、お願い!」

「詩音?」

菅野雅子は妹の声に目を瞬かせ、手元の画面を見た。表示されているのは見知らぬ番号だ。

「どうしたの? なんで泣いてるの? 何があったの?」

「お姉ちゃん、私、今警察署にいるの! 須藤彩夏のせいでこんなところ...

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