第75章 低俗な挑発

菅野雅子は、きつく眉を寄せた。

実の妹がどういう性格かくらい、よく分かっている。

さっきの話だって、かなり話を盛っているはずだ。

けれど、たとえ誇張が混じっていたとしても、その中身に三割でも本当があれば、それだけで胸はざわつく。

この前の誕生日パーティーでも、神谷承吾が須藤彩夏に向ける態度は、見ていて息が詰まるほどだった。

聞いてみたい。

神谷承吾は、須藤彩夏のことをいったいどう思っているのか。

でも、聞けない。

一つには、自分にはそんなことを問いただせる立場がない。

そしてもう一つ――。

もし神谷承吾自身、まだ自分の気持ちをはっきり自覚していないのだとしたら。

自分が...

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