第20章 周防さんは私を信じてくれる気になりましたか?

 

女はもともとコートを羽織っていた。胸元に仕込んだ機材の数々を隠すために。

なのに江口初姫に『うっかり』引っ張られたせいで、怪しい機材が一気に床へばらばらと落ちた。

もう隠しようがない。

女の顔色がぴくりと固まり、次の瞬間には逆ギレして江口初姫を乱暴に突き飛ばした。

「病気? あんた、私と知り合いでもないくせに!」

江口初姫は眉ひとつ動かさない。女が恥をさらして喚くのを眺め、冷ややかに笑って手首を掴んだ。

口元だけ吊り上げ、温度のない声で言う。

「それ、こっちの台詞。あんた何者? 誰に言われて、彼に近づいたの?」

「……っ、頭おかしい! 何言ってんのか分かんない!」

女は...

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