第45章 怒りに恥じ入る

江口初姫の礼服は、もはやほとんど布の体を成していなかった。

元々、周防宴久のジャケットを借りて、かろうじて身体を隠していただけだ。

そこへ音無真が唐突に手を出し、彼女の身からその上着を力任せに引き剥がした。必死に隠し続けてきた裸の背中が、あっさりと露わになる。

淡い月明かりと、くすんだ街灯の光が、その一瞬をいやというほど照らし出した。

白く滑らかな背は眩しいほどで、冷たい夜気に触れた途端、江口初姫の身体がびくりと震える。

音無真はその場で固まった。鼓動が跳ね上がり、あまりの光景に頭の中が真っ白になる。

いつも自分の前では冷たく硬い態度だった江口初姫が、急に脆く、守ってやりたくなる...

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