第53章 周防社長に教えてもらいます

江口初姫は神谷柊と長いこと話し込み、ようやく会社へ戻った。

この二日間、彼女は自分の会社で松本千空への資金手当てを進めていた。後処理まできっちり片づけ、契約書にもサインを入れる。これで話は完全に決着だ。

そして、株主たちの反応も――初姫の予想と大きくは違わなかった。

彼らが不満を抱いたのは、初姫が独断で会社の金を「貧乏な学生」に投資したこと。

株主たちは何度も乗り込んできて難癖をつけた挙げ句、社内の空気まで煽ろうとした。初姫の経営能力に疑問符をつけ、解任の話まで持ち出す始末だ。

だが、株主たちは見誤っていた。

初姫の改革で、かつての無能どもはほとんど入れ替わっている。いま現場を回...

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