第70章 周防宴久もいる

江口初姫の氷みたいに冷えた視線を受けた瞬間、なぜだか江口姫希の胸がきゅっと縮んだ。正面から睨み返すこともできず、視線をそらしてしまう。

悔し紛れにうつむいた。

頭の中で言い返す台詞を必死に組み立てているうちに、江口初姫はすでに目を逸らしていた。最初から相手にしていない――そんな態度。

そのことが、江口姫希の不満をさらに煽る。

けれど今回の企みが失敗したのも事実だ。ここで騒げば自分が損をするだけ。結局、言えないまま飲み込むしかなかった。

江口姫希は苛立ちを噛み殺し、手にしていたグラスを一息にあおる。喉を焼くアルコールの熱さと一緒に、心の奥である決意が固まった。

――早く、自分の後ろ...

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