第9章 不倫スキャンダル

 

早朝、江口初姫は神谷柊の電話で叩き起こされた。

受話器の向こうは、からかう気満々の声。初姫は重たいまぶたをどうにか開け、窓の外の陽光を見た瞬間、頭の中が真っ白になる。

こめかみが割れるように痛い。しばらくしてようやく思い出した――昨夜、自分から柊を誘って飲みに行ったくせに、結果として柊に見事にハメられたことを。あのホスト集団に囲まれて、ようやくのことで逃げ出したのだ。

「初姫」

「どう? 具合」

柊はひたすら楽しそうに、意地悪く笑いを含ませる。

「サービス、最高だった?」

江口初姫はしばし固まった。

自分の身なりを見下ろす。いつの間にか新しいパジャマに着替えさせられていて...

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