第114章

沈村加也と別れて家に戻ったときには、もう深夜だった。

リビングの灯りがついている。

林原武美がまさかのまだ起きていて、ダイニングテーブルに座り、ゆっくりとコーヒーを飲んでいた。鼻は青紫に腫れていて、正直、滑稽なくらいだ。

私の姿を見つけるなり、彼女は大げさに白目をむいて、ふん、と鼻を鳴らして顔を背けた。

――やっぱり、本当に知らないんだ。自分のスマホが細工されていることを。

胸の奥で、そっと息をつく。

広瀬正国もリビングでニュースを見ていて、私が帰ってきたのに気づくとリモコンを置いた。

「妃菜、こんな遅くまで。お祝いの会は終わったのか?」

「うん、パパ。ちょうど、パパとママに...

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