第118章

原崎野矢視点

廊下の灯りが、ちかちかと明滅する。病室のドアに映った自分の眉と目が、焦りで歪んで見えた。

扉の向こうには、広瀬妃菜がベッドに横たわっている。顔色は紙みたいに白く、唇にも血の気がない。前に見たときより、ずっと脆そうだった。

相当つらいのだろう。眠っているのに、眉間がかすかに寄っている。

俺はドアを開けて中へ入り、背中でそっと閉めた。足音を殺しながら、一歩ずつベッドへ近づく。

今夜、周防孝弥からの電話は唐突だった。祖父が午後に少し心臓の具合が悪くなったから、できれば病院に来たほうがいい、と。

病室に駆けつけたとき、祖父はもう眠っていた。呼吸は落ち着いている。

周防孝弥...

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