第127章

私はすぐに野崎を呼びつけた。

「中枢データベースにアクセス権のある人間のリストを出せ。証拠が出るまで待機」

「はい、承知しました」

野崎は足早に出ていった。

私は席に戻り、パソコンを立ち上げる。

相手はハッキングの知識がないのか、痕跡を隠す気配すらない。追跡して解析をかけると、アクセス元は一台の端末に絞れた。

その機種は――。

私は目を細める。

プロジェクト部で真面目に働いていて、目立たない女社員。笹村。

どうして、彼女が?

私はこれまで彼女を意識したことがほとんどなかった。仕事ぶりは可もなく不可もなく、人混みに紛れてしまうタイプだ。

まさか、ここまで深く潜っていた企業...

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