第132章

「広瀬様、たいへんです!」

退社間際。オフィスのドアが、ばたんと勢いよく押し開けられた。

入ってきたのは、二つのプロジェクトチームのスタッフ。顔面蒼白で、目を見開いている。

私は書類を閉じた。丸一日働いた身体は重く、肩の奥までだるい。

「今度は何?」

野崎も、うんざりしたように肩をすくめる。

「頼むからさ……会社のトラブルの報告はもう勘弁してくれ。たまにはいい知らせってやつ、ないのか?」

スタッフはぶんぶんと首を振った。

「いえいえ! 今回はいい知らせです。トラブルじゃありません!」

「いい知らせ?」

「以前うちと組んでたのに、原崎野矢が動いたせいで契約を切った取引先が…...

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