第66章

広瀬妃菜視点

原崎野矢は去っていった。

残された招待客たちは顔を見合わせ、気まずそうにざわつく。

正直、私も意外だった。

招待状を送っていない。三日も連絡を取っていない。それでも彼は、私の誕生日パーティーに現れたのだ。

しかも田村成川を追い払ってくれた。

あのままだったら、成川は勢いのまま私を追い詰め、周りは周りで、あいつが演じる薄っぺらい「深情け」にほだされて同情する。私はただ、逃げ場のない恥を晒すだけだっただろう。

ふっと息を吐き、手の中のギフトボックスをきゅっと握りしめる。

「みんな、気にしないで。……ただ、これからは私の恋愛のことまで心配しないでほしいの」

言いたい...

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