第79章

広瀬妃菜視点

私は呆然と、玄関から出てきた二人を見つめたまま、その場に縫い付けられたみたいに動けなかった。

昨夜、電話を切ってからずっと胸騒ぎが消えなかった。原崎野矢はきっと誤解している――そう思って、彼が接待している店まで行き、外で待った。

けれど本人には会えず、代わりに周防賢也に遭った。

周防賢也は言った。原崎野矢は飲みすぎて、金原亜沙美に連れて帰られた、と。

酔っているなら無理に会うのはやめよう。朝になったら、ちゃんと話せばいい。そう自分に言い聞かせたのに――。

まさか、こんな光景を目にするなんて。

二人は笑いながら並んで出てきた。金原亜沙美は昨日と同じ服を着ている。つま...

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