第94章

沈村加也は何か考え込むようにうなずいた。

「いいよ。その件、俺が引き受ける。……じゃ、言い分を合わせとくか」

俺と彼はざっと口裏を合わせ、それから高校時代のくだらない思い出話で時間を潰した。

料理が次々と運ばれてくる頃、私は改めて礼を言った。

「今回は本当に助かった。この借りは覚えてる。もし今度、私に手伝えることがあったら……」

「大したことじゃない」

沈村加也はひらひらと手を振り、湯呑みを持ち上げる。

「お前、高校の頃よりだいぶ痩せたな。家のことで気を揉んでるんだろ。顔色も良くない」

私は反射的に頬に触れた。

「大丈夫。ちょっと疲れてるだけ」

「体、気をつけろよ」

沈...

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