第41章

会議室の空気は、固まっていた。

 

デザイナーたちは長テーブルの両側に散らばって座り、誰も口を開かなかった。手元に平板電脑と下書きが並んでいたが、誰もそれを見ていなかった。視線はすべて、同じ方向に集まっていた。

 

五十嵐燈はコーヒーカップを手に持ち、椅子の背にもたれて、世間話でもするような口調で言った。

 

「この業界にはね、不文律ってものがあるんですよ」目を指先に落としたまま、「出どころの怪しい人ほど、肝心なポジションに居座りたがる」少し間を置き、口の端を引いた。「どうやって上がってきたのか、気になりますよね」

 

会議室が一秒、静まった。

 

佐伯燎にはそういう遠回りの辛抱がなかった。ボ...

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