第47章

諒の一言が、店内に静かに落ちた。

 

周囲の客が動きを止めた。棚の前で足を止める者、連れの耳元に何かを囁く者。数人が白鳥遥の方をちらりと見て、また顔を逸らした。低い声が通路を流れていった。

 

——この子、すごい。

 

——人のものを奪う女、ってことでしょ。

 

遥の顔が、みるみる赤くなった。首筋まで朱が上がり、指先がバッグの持ち手を強く握り締めた。

 

「……なんて口の利き方をするの」

 

絞り出した声は震えていた。諒を見下ろし、声が上ずった。「あなたのお母さんは、こんなしつけをしているの?」

 

凛が前に出た。

 

ふたりの子どもをそっと後ろへ引き、遥と向き合った。

 

「言い返せないから...

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