第67章

銃口がこめかみに押しつけられた瞬間、星野凛は悟った。終わった。

不思議なことに、絶望はなかった。荒唐無稽な、ほとんど平静に近い冷めた意識だけがあった。脳裏を映像が駆け抜けた——結城司のクルーザーから命からがら逃げ出し、ようやく自由になれたと思った。なのにぐるりと回って、別の死地に落ちた。銃口は冷たく硬く、皮膚に食い込んで、残酷な問いかけのように動かなかった。

あの男のことは、とうに憎み尽くしたと思っていた。

なのに胸が、息もできないほど痛かった。

まったく笑える、星野凛。結城司は五体満足で生きているのに、あなたが身代わりに死ぬの?

水野和也がゆっくりと口を開いた。

「直接殺してやっ...

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