第98章

第98章

放映室の灯りは、完全に落ちていた。

スクリーンの上では、宇宙船が星雲を突き抜けていく映像が、客席全体を深い藍色に染め上げていた。陽太と諒は結城司の左隣に並んで座り、二つの小さな顔を仰向けにしたまま、瞬きも忘れていた。ポップコーンのバケツに手が伸びることも、もうなかった。

凛は、結城司の右隣に座っていた。

張り詰めていた何かが、この暗闇の中で、静かに切れた。

今日一日のことが、脳裏をゆっくりと流れていく——原稿を人為的に損傷された瞬間、衆人の前での対峙、極限状態で三時間描き直した審査室。気力だけで前へ進み続けていたあの感覚が、スクリーンの青い光の中で、潮が引くように少しず...

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