第101話行ってください!

六月

疲労で鉛のように重い頭を、ベッドの縁に預けている。モニターの規則正しい電子音が、目覚めと眠りのあわいへと私を静かに沈めていった。

そのとき――彼が動くのを感じた。シーツの上で、指先がかすかにぴくりと跳ねる。

私ははっと身を起こし、眠気を振り払うように瞬きをする。ちょうどその瞬間、彼のまぶたが震え、ゆっくりと開いた。

「ヘルメス……」安堵の息が、そのまま声になって漏れた。震えて、今にも途切れそうだ。「目が覚めたのね」

彼はぼんやりと私を見つめ、世界が眩しすぎると言わんばかりに瞬いた。私は身を乗り出し、その顔に視線を走らせる。「ねえ……もう大丈夫? 具合、どう?」

すぐには返事が...

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