第173話やめろ!

~ヘルメス~

「私と……したい?」

その言葉は、ただ反響するだけじゃない――爆ぜた。

一瞬、呼吸の仕方を本気で忘れる。

いや、冗談だろ。悪ふざけだ。秘書主導の……何かの洗礼? だって、いったい何なんだ。こんな小柄で、声の柔らかい女の子が、俺――この俺――を壁に押しつけて、まるで油圧プレスみたいな力で動けなくしているなんて。

見た目以上に強い。強すぎる。しかも俺の裏切り者の身体は、即座に反応してしまう。

鋭く痛むような痙攣が下腹の奥を走り、俺はごくりと唾をのんだ。

……くそ。

俺は本当に彼女に惚れてるのか、それともホルモンに毒されてるのか。

あるいは、その両方か。

彼女の唇――ふっく...

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