第19章インターン

ジューン

いったいどこへ行ってしまったの、わたしのミスター・エルメス・グランデは。

あの木曜の夜の彼じゃない。あの夜の彼でもない。

あの夜のあとに出会った彼。

先週の――もちろん木曜の夜は除いて――ミスター・グランデ。

だって、今ファイルに向かって、まるで本人にひどい仕打ちでもされたみたいに悪態をついている彼より、わたしはあのときの彼のほうがずっと好きだから。

わたしはため息まじりに唇を噛み、彼のオフィスから顔をそらして、自分の机へと向き直る。

視線を感じる。ささやき声も聞こえる。さっきのコーヒー騒ぎのあとだから、低く、いやらしく、得意げな声が。

「今日中にはクビね」と、わたしが前...

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