第199章未解決の紛争

六月

手がマットレスの上でぴくりと痙攣する。

空っぽだ。

六月がいない。

目が跳ねるように開いた。

トイレに行くって言ってた。なのに、どうして戻ってこない?

冷たいものが背骨を這い上がる。

何かあったのか。浴室で倒れたのか?

考えるより先にベッドを飛び出していた。胸が、俺の知らない何かを知っているみたいに、どくどくと痛いほど脈打つ。

「ジュン。ジュン、ジュン――」一度ノックして、すぐに浴室の扉を押し開けた。

何もない。

「ジュン」

空だ。洗面台は乾いている。灯りもない。音もしない。

くそ。

落ち着け。落ち着け、ただ――落ち着け。

よろめくように寝室へ戻り、テーブル...

ログインして続きを読む