第238話泥棒だ!

♡レイラ♡

突然の叫び声が、重たい闇の底から私を引きずり出した。

まぶたが半分だけ開く。

何もかもが滲んで見えた。

見慣れない影が、ぼんやりと私のまわりを動いている。

「泥棒よ! 泥棒!」

声が部屋中に響く。

聞き慣れすぎた声だった。

私ははっと目を見開いた。

ソファから身を起こす。

「ケイラ……?」かすれ声で呟いた。

視線が部屋の中をせわしなく走る。

心臓が跳ねた。

ここは……家だ。

ラスベガス。

私の家。

一瞬、息ができなかった。

死ぬと思った。

私を捕まえた男たちに、どこかへ連れて行かれて殺されるんだと思った。

それなのに――

いったいどうして、私...

ログインして続きを読む