第40章愛は憎しみに変わる

六月

「はあぁ……」

私はくたびれたため息をつき、掌で顔をずるりと撫で下ろした。言うことを聞かない髪の一房が視界に落ちてきて、ろくに気にも留めずふっと吹き払う。視線は天井に貼りついたままだ。今日はタイルの数を数えない――いつもなら数えるのに――頭の中が別のことで埋め尽くされている。

言うまでもなく、上司と寝たと知って以来、それが私の平常運転みたいな気分になっていたのだけれど、今日は違う。

グランデ氏に抱いている感情が、もう「わからない」ではなくなったからだ。ようやく真実と向き合っている。

彼がしてきたこと全部を差し引いても。あの傲慢さと自尊心の高さを差し引いても。

私は今日、彼を抱き...

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