第50話はい、私はあなたの彼女になります

六月

謝ることができなかった。レイラは、その機会すら与えてくれない。私が目を覚ます前に出ていってしまって、いまになって胸のあたりがずしりと重い。どうやって償えばいいの?

それにクリス――ああ、クリス。彼の告白は、針の穴にねじ込まれた糸みたいに、頭の中に引っかかったまま離れない。ほどけないし、無視もできない。読まなければよかった。

彼が私に気があると知ったのは……確かに、悪い気はしなかった。むしろ少し浮かれたし、どこかぞくりとするような高揚もあった。でも、実際に告白してくるなんて。そんなの想像していなかった。もっとゆっくり、時間をかけて、お互いを知ってから――そういう段階を踏むものだと思っ...

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