第51話ズボンに滑り込んで

「すばらしい」エイペックスの上級取締役のひとりで、そしてその中でもいちばん抜け目のないミスター・グリーンが、俺のテーブルにグラスを置いた。「今夜はなかなかのガラに仕上げたじゃないか」

俺は笑顔を貼りつける。「これはエイペックスのガラです、グリーンさん。僕は小切手にサインしただけで」

彼は乾いた調子でくつくつ笑い、ワインを揺らす。「それでも、疑っていた連中の口をいくらか塞いだ。少なくとも、例の……ちょっとした問題の“余波”についてはな。だがな、信頼を得るにはシャンデリアと上等なボルドーだけじゃ足りない」

「信頼は一夜では築けません。でも評判は一夜で壊せる――そして、二度と同じことは起こさせ...

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