第53章ファッキングからの3つのステップ

~ヘルメス~

くそっ。

あの野郎が出ていったあと、俺は化粧室を出た。何もしていない。何かするつもりもなかった。

一瞬、あいつの頭を洗面台に叩きつけてやりたいと思った。だが、そこで思い出す――

俺の知ったことじゃない。

ジューンは俺のものじゃない。

違う。

鼻の付け根をつまむ。もう頭痛が内側から爪を立ててくる。酒が要る。早くこのパーティーが終わってほしい。

「グランデ様」

ドリンクの並ぶほうへ向かう途中で、ポールに呼び止められた。最悪のタイミングだ。

顎がぴくりと動く。「何だ」

ポールは酔っぱらいの馬鹿みたいににこにこしていた。「特別なダンスのお時間です」

俺は眉を跳ね上げる...

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