第95章これで終わりにしよう

ジューン

ほんの数分もしないうちに、私たちに割り当てられた部屋には、香水とヘアスプレーの匂いがうっすらと漂いはじめた。ヴァネッサの笑い声が壁に弾み、エズメと楽しげにおしゃべりしている。

「社長があんなに色っぽいなんて、ほんと信じられないんだけど」エズメはそう熱っぽく言いながら、ベッドにだらりと寝そべった。顔に貼ったパックが半分ずり落ちている。「なんていうか……すごく圧があるのよね。笑ったりしなくてもいいの。ただ入ってくるだけで、ばんって感じるの」

ヴァネッサは鼻で笑い、艶やかな髪に指を通した。「あれはオーラよ。ああいうのは作れないわ。一分前までは氷みたいに冷たいのに、次の瞬間には……まあ...

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