第8章

あれから二年が過ぎた。

私は東京ビッグサイトの眩い照明の下に立ち、カメラのシャッター音と記者たちの熱っぽい視線を全身に浴びていた。アルマーニの黒いビジネススーツは私の身体に完璧にフィットし、手には銀色のマイクが握られている――地下室で番組を録音していたかつての小娘とは、もう違うのだ。

『真夜中の正義』のブースは黒山の人だかりだった。この二年間で、私のポッドキャストは無名の状態から法律番組部門のトップ3へと成長し、エピソードごとのダウンロード数は百万回を超えている。私が助けた依頼人たちは頻繁にSNSで自身の体験をシェアし、私の番組が彼らの人生を変えたと語ってくれていた。

「響子さん...

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