第31章 お前の雑種を連れて消えろ

陸川時生は、もう三日もまともに目を閉じていなかった。

永川医師のマンションでは、リビングがすっかり即席の作業場に変わっている。ノートPCには4つも5つもウィンドウが開きっぱなしで、テーブルの上には刷り出した資料が何束も散乱していた。コーヒーは冷めては温め直され、また冷める。その繰り返しだ。

林夕葵は、まだ寝室で眠り込んでいる。

永川医師が薬を調整したが、もともとの体力があまりにも低かったうえ、雨に打たれて体を冷やしたせいで、免疫はほとんど限界に近いらしい。

「今回をどうにか乗り切れれば御の字だ。短期間で回復するなんて期待しないほうがいい」

永川医師はそう言った。

陸川時生は何も返...

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