第34章

また携帯が鳴った。陸川時生からだ。

「今日の薬は飲みましたか」

林夕葵は掌に残った乾いた血の跡を見下ろし、短く打ち込む。

「飲みました」

「体調はどうですか」

「まだ大丈夫です」

「木村高志の通話履歴は一部押さえました。事故当日、あいつのところに1本電話が入っています。発信元は霊光グループ本社。今、どの内線かを追っています」

林夕葵は画面を見つめたまま、親指を宙で止めた。長いこと迷った末、ようやく一行だけ送る。

「陸川先生。もし最後まで調べて、この件が秦野彰に繋がっていたら……あの人は、本当にそんなことをする人だと思いますか」

向こうは、しばらく返ってこなかった。

やがて...

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