第48章

松井巡査が身を乗り出して画面を覗き込んだ。

「これはうちの案件で連動して引っ張ったデータじゃなくて、システムが自動で拾った通過車両の記録ですね。この黒い車のことですか」

「はい」

「少しお待ちください。確認します」

松井巡査が端末を操作しに戻る。林夕葵は椅子に座ったまま動かず、頭の中で素早く整理した。

あの車が今も走っているなら、廃車処理なんてされていない。最初に記録へ載っていた「損壊済み」は虚偽ということになる。

車が壊れていなかったなら、事件そのものに綻びがある。しかも、最初から。

「システム上、この車両のナンバーは……」

松井巡査はそこで一瞬言葉を切った。

「仮ナンバ...

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