第50章

夜が明けるころ、林夕葵は目を覚ました。

昨夜届いた脅迫メッセージをスクリーンショットに残し、新しい携帯の暗号化アルバムへ保存する。原文はその場で削除。それを済ませてからベッドを出て、寝室のドアを開けた。

リビングのソファに、人がひとり横になっていた。

秦野彰だった。

昨日のシャツをまだ着たまま、襟元のボタンは二つ外れている。片腕を額に乗せ、もう片方の手はソファの縁からだらりと垂れ、その指先の下には床へ広げられた書類があった。

林夕葵は何も言わず、ローテーブルを回り込んで彼のそばへ行き、しゃがみ込んでその書類を見た。

内部の承認書類のコピーだった。

見出しには「秦野グーグル都市ス...

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