第104章

周防凛は身を切るような寒風にさらされながら、落ち込んだ顔で、あてもなく通りを歩いていた。

冷たい風が刃みたいに頬を刺す。痛いはずなのに、もう感覚が鈍っている。まもなくクリスマス。街はイルミネーションで彩られ、人波が途切れない。

周防凛は人混みをすり抜け、夜の街を二時間あまり歩き続けた。足が限界を迎えたところで、街灯の下のベンチに腰を下ろす。

雪は次第に勢いを増し、肩や膝の上に小さな雪の山を作っていった。

どれほどそうしていたのか――ふいに、頭上に影が落ちた。

ぼんやり顔を上げると、背後に東山覚が立っている。傘を差し、凛の上に降る雪を遮っていた。

「すみません。邪魔でしたか?」

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