第110章

西原司は丸一週間、周防凛を待ち続けた。だが、彼女の姿は現れない。代わりに届いたのは――離婚に関する法的書類だった。

しかも、それは西原家へ直接送られてきたのだ。

テーブルの上に、やけに厳重な封筒が置かれているのを見つけた西原景冶は、何の気なしにそれを破った。

最近、幼稚園で紙飛行機の折り方を覚えたばかりで、景冶は中身に目もくれない。離婚届の書類をさっさと折りたたみ、紙飛行機にしてしまうと、部屋の中を走り回りながら投げては追いかけ、きゃっきゃと夢中になった。

折しもその日、西原お爺さんは友人の寿宴に出席した帰り道、近くまで来たついでに西原家へ立ち寄った。

玄関を入った瞬間、景冶が紙飛...

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