第114章

この一週間あまり、周防凛は会社と病院を行ったり来たりの毎日だった。

手元の仕事を片づけると早めに退勤し、スーパーで新鮮な食材を買い込んで、家でスープを煮る。出来上がったスープを西原のお爺さんの病室へ届けると、ちょうど西原司と西原景冶も来ていた。

「ママ!」

景冶がぱたぱたと駆け寄ってきて、幼稚園で作ったフィギュアを嬉しそうに見せてくる。

凛はその頭をそっと撫で、「上手だね。手先が器用だなあ」と褒めた。

少し離れたところで司がそれを見ている。眉と目尻に、ほんのわずかな柔らかさが滲んだ。

器具を整えていた看護師が、羨ましそうな視線を向ける。――仲のいい家族三人に見えたのだろう。けれど...

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