第116章

周防凛は西原景冶を家の中へ招き入れた。

「景冶、どうして急にお母さんのところに来たの?」

周防凛はぬるめの白湯をコップに注いで渡し、景冶が半分ほど飲むのを見守った。

西原景冶はコップを抱えたまま、しゅんとした顔で周防凛を見上げる。

「お母さん、景冶のこと……歓迎してない?」

周防凛は首を横に振り、景冶の頭をそっと撫でた。

「歓迎してるよ。ただ、急だったから、つい聞いちゃっただけ」

――何か嫌なことでもあったのでは、と心配したのだ。

西原景冶はちびちびと水を飲みながら、どこか後ろめたそうに言う。

「景冶、ただお母さんに会いたくなったの。すっごく、すっごく」

美晴おばさんの言...

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