第119章

翌朝、西原景冶が目を覚ますなり、坊ちゃま癇癪を起こした。

ここ数日、景冶の身の回りは周防凛がつきっきりで世話をしていた。だから起き抜けに「お母さん」が見当たらないと分かった瞬間、堰を切ったように泣き出して、手がつけられない。

西原司は子ども部屋へ駆け込み、景冶を抱き上げてなだめた。だが、どれだけ優しく言い聞かせても泣き声は止まらない。最後は葉山美晴からビデオ通話がかかってきて、画面越しに声をかけてもらって、ようやく少し落ち着いた。

西原本家で朝食を済ませたあと、西原司は運転手に指示し、景冶を周防凛のマンションまで送るつもりで車を出した。

ところが道中、小坂から電話が入る。

周防凛が...

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