第122章

数日続けて、周防凛はろくに眠れていなかった。

口では「見殺しにする」と言ってみせても、胸の奥の倫理観がずっと彼女を責め立てる。黄前瑞幸がどんな人間であろうと、生きている命であることに変わりはないのだ。

悩みに悩んだ末、凛は周防家へ戻り、周防若葉の意見を求めた。

ここ数日起きた出来事をすべて打ち明けると、若葉は目尻を赤くして、ただただ娘を気の毒がった。

「ママ、この件……私は、どう選べばいいの?」凛の声は揺れていた。

若葉は人生の浮き沈みを味わい尽くし、生死をどこか達観している。何年も前の憎しみも、すでに手放していた。

「凛ちゃん。お母さんの気持ちなんて考えなくていいの。自分の本心...

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