第125章

西原景冶は幼稚園で起きたことを、包み隠さず話した。西原司は聞き終えるころには眉間に深い皺を刻んでいた。

周防凛が、平岡貴利の「実の甥」を、条件もなく面倒見ている――その事実に気づいた瞬間、司の胸に嫌な確信が落ちる。二人の距離は、ただの「知り合い」なんて生ぬるいものじゃない。

景冶はわんわん泣きじゃくり、司は根気よく宥め続けた。

この子は昔から、そう簡単に機嫌が直るタイプじゃない。結局、泣き疲れた景冶はスマホを抱きしめたまま、こてんと眠りに落ちた。

眠ったあとも、落ち着かない寝言が漏れる。

「お母さん……景冶のこと、捨てないで……」

司はその寝顔を見つめ、胸の奥がじくりと痛んだ。何...

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