第132章

言い終えた瞬間、会場は水を打ったように静まり返った。

視線という視線が、西原司へと吸い寄せられる。冷淡で、余計なことには一切首を突っ込まないことで知られる西原グループの舵取りが、この場で前に出たのだ。

周防凛はその場に立ち尽くし、信じられないものを見るように西原司を見つめた。

疑いと攻撃の矢面に立たされたとき、彼が自分のために声を上げたのは初めてだ。聞き間違いではないかとさえ思う。

隠し婚のまま七年。西原司は公の場で周防凛と接触することを徹底して避け、むしろ距離を取ってきた。それなのに、いまさらどうして――。

西原司は泰然とした表情のまま、記者に囲まれた周防凛へ歩み寄る。相手が誰か...

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