第148章

西原お婆さんの言葉を聞いた葉山美晴は、そっと視線を落とし、口元をわずかに緩めた。だが次の瞬間には、すぐさま心配そうな表情を作ってみせる。

「お婆さん、どうするおつもりですか?」西原七海が尋ねた。

西原お婆さんはソファに腰を下ろし、呼吸を整えると、冷静な声で言った。

「司が離婚しないのは、お爺さんが反対してるからだよ。お爺さんのほうは、私が話をつける。何十年も連れ添ってきた夫婦なんだ。よそから来た女に負けるわけがないだろう?」

葉山美晴の瞳の奥に、かすかな得意げな光が走る。けれど声色はあくまで控えめで、憂いを帯びていた。

「お婆さん……私のことで、お爺さんと喧嘩しないでください。そん...

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