第165章

3日という猶予が切れると、沈村照は再び平岡グループを訪れた。

沈村照は万全の準備を整えていた。手にしているのは2通の書類――株式譲渡契約書と、契約解除の確認書だ。

周防凛のもとへ受付から内線が入る。沈村照が到着したという。

「少しお待ちください。すぐ伺います」

周防凛は電話を切り、机の上にまとめておいた書類を手に取ると、立ち上がって部屋を出た。

廊下に出たところで、平岡貴利と鉢合わせる。平岡貴利も知らせを受けたのだろう。まだ口をつけていないコーヒーを手にしていた。

「沈村照が来たのか?」

「はい。11時の約束でしたけど、40分も早いです」

平岡貴利は一瞬だけ黙り込む。

「…...

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